2010年10月12日火曜日

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卒業生のM君が研究室来訪。

昨今の若者に対する厳しい労働・雇用環境の中、彼もとても苦労しているという話を聞く。特に、厚生省の緊急雇用対策(こちら)が、あまりよろしくない経営者の行動を引き起こしているという実例に関して、いくつか話を聞いた。

彼には「自分がこれまでやってきた事、自分が身につけてきたスキル」などを、きちんと自分で振り返り、そして認識すること。また、それを他者が理解できるよう説明(プレゼン)する力を身につけてください、とアドバイスをした。

どんなにつらい労働環境の下で働いていたとしても、その仕事に就く前の自分と今の自分との間には、何か必ず「できるようになったこと」「成長したこと」「学んだこと」があるはずで、それは(悲しいかな)他人が教えてくれるようなものではなく、決まって自分で理解して、自分で評価して、そして他人に伝える努力をしなくてはいけない。それが自分を(自分の経験を)大切にするということなのだと僕は思う。だから、定期的に自分の通知簿をupdateするのも良いと思う(職務経歴書を定期的に作り直すようなもの)。数々の苦労から、たくさんの経験を得ている彼だからこそ、できることがある。頑張って欲しい。

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年末の12月18日(土), 19日(日) と早稲田大学において開かれる国際シンポジウム "GLOPE-II International Symposium Political Economy of Institutions and Expectations II -Perspectives from Economics, Games, and Lab Experiments" にて、
法政大学 寺井先生の論文 Strategic Voting on Environmental Policy Making: The Case for "Political Race to the Top" (joint with Yukihiro Nishimura) の Discussantを務めさせていただくことになった(プログラムはこちら)。

このシンポジウムには、カリフォルニア大学アーバイン校の Amihai Glazer 氏(私は院生の頃から彼の論文を好んで読んでいた)も来られるとあって、とても楽しみなものなのだ。さらに他の国内からの参加者の先生方も、私が尊敬している人達ばかり。このような場で、私がどこまで貢献できるか自信がないが、実りあるシンポジウムにするために尽力したいと思う。今回の寺井先生の論文は、私の直近の公刊論文と関連がある(と伺っている)ので、多くのことを学びとれる機会になれば良いと思う。

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